レポート
亀戸と言えば駅前のホルモン屋だらけの横丁がそそられる街。ホルモンばかりではない、呑兵衛の味方亀戸餃子もあれば賞味期限切れ食材を激安販売する名物スーパーもあり、さらに南口には激安216円弁当もある滅法庶民向けな街である。そんな亀戸の北口の路地裏を野良猫にでもなったような気分で抜けていくと、ふと目に入ったのがこちらの喫茶店。
店の名前は「キャット」。まさしく野良猫がたむろしてそうなこの一画に相応しいネーミング。表の看板には「ホットドック スパゲテー」(原文ママ)…気になって入店すると、お年を召されたご主人が一人で店を切り盛りしている、我々のような「猫気質」の人間にとっては格好の溜まり場になりそうな居心地の良いサイズの小さな店構えである。
少し狭いが奥には深い店内、最も奥まった所にある四人掛けのテーブル席に陣取り、ベルベットのソファーにもたれかかる。さらに部屋の最も奥の壁に猫くらいしか入らなさそうな不自然なスペースがあって、中を覗き込むと子猫の写真が額縁に入れて飾られている。
メニューを見ると珈琲、紅茶、ミルク、ジュースが350円、レモンスカッシュが380円、さらにモーニングサービスはトースト玉子付きで380円という、何とも良心的過ぎる価格帯。食事類も500円以下で出てくる。店内の客は地元の老人か、いかにも純喫茶大好きです的女子2人組くらい。普段からあまり客で混む事も無さそうで、こんなにお安く溜まり場にさせて貰えるのは有難い。やはり亀戸は庶民の街なのであった。