古書街神保町にはゆっくり本を読みながら休憩できる老舗の喫茶店がたんまりあるが、その中でもずば抜けて有名過ぎる程の存在で改めて紹介するまでもない気がしてきたが、やはり一度は行っておいてもらいたいとお勧めしたい「さぼうる」。
昭和30(1955)年創業の老舗喫茶で、神保町交差点の南東角の路地にログハウス調の店構えにでかい木が伸び放題になった特徴ある外観で、中に入るとかなり薄暗いが広々とした店内。しかしいつ行ってもほぼ満席である。地下の席に落ち着くと煉瓦の壁には客が書き込んだ落書きがびっしり。世代を超えて訪れた客の痕跡が非常に年季を感じさせる。
まあ個人的には映画「失楽園」のシーンに何度もこの喫茶店が出てくるのが記憶に残っているので、さぼうると言えば失楽園、という謎の脳内回路が出来てしまっている。恋人か愛人か知りませんが大切なパートナーとの語らいにどうぞ。